口下手な男性が「人生初ナンパ」で学んだこと

 勝てる恋愛テク

今日1日、誰とも言葉を交わさなかったな…。

ある男性の中学校・高校時代の休み時間。周囲のクラスメイトがふざけあったり恋愛話で盛り上がったりしている中、その男性はただ机に突っ伏して時間が過ぎるのを待っていました。稀にクラスメイトから話し掛けられることもありましたが、返す言葉が見付からずひきつった笑顔を浮かべるだけ。そして、クラスメイトは男性のもとを去っていきました。片想いの女子はいましたが、当然眺めているだけでした。

大学進学で男友達は数人できたものの、相変わらず女性を前にすると愛想笑いなどピント外れな対応ばかり。「自分は変なやつと思われているに違いない」と思い込み、自分から話し掛けることもなかったといいます。転機は大学卒業を来年に控えた21歳の春。「女性と話せるようになろう」と決意し、さまざまなバイトやサークル活動などできっかけ作りをしますが、ここでも「どうせダメだろう」「自分なんて受け入れられないだろう」というネガティブな感情が先行し、アプローチはおろか会話すらできずに終わってしまいます。

そんな中、ネットの恋愛相談を通じて知り合ったのが、自称ナンパ師を名乗る男性。50代で頭のてっぺんの髪の毛が薄くなりかかった小太りの男は到底モテるとは思えなかったといいます。ナンパ師はこう言い放ったそうです。「ルックスや口下手は関係ない。大事なのは積極的姿勢で女性をクスッと笑わせれば勝ちだ」と。男性は「知っている女性にも声を掛けられないのに、知らない女性に。しかもナンパなんて断られるに決まっている」と思ったそうですが、ナンパ師に背中を押され、人生初ナンパに挑戦したそうです。

正午を少し回った平日の日比谷公園(東京都)は人も疎ら。そこへ金髪ロングで黒い薄めのコートを羽織った20代半ばくらいの女性が歩いてきたそうです。念入りなメイクに香水の香りを漂わせた“大人な女性”の登場に男性は戸惑ったそうですが、意を決して「タイプなんで、見とれてしまいまして…」と。すると、女性は男性のオドオドした振る舞い、たどたどしい言葉、真面目な雰囲気とナンパというギャップがおかしかったのか、「うふふふっ」と笑みを浮かべ、「ありがとう。こんなところで何をしているの?」と会話に応じてくれたといいます。

男性は、この日から一転して女性とかかわることに積極的になっていくわけですが、あの人生初ナンパの日から20年経った今、1つ大切なことに気付いたそうです。「女性に限らず人はみんな違う。自分を拒絶する人もいるが、自分を必要としてくれる、受け入れてくれる、助けてくれる人は必ずいる。人とかかわることの可能性を信じることだ」と。

生活環境の向上、コロナ禍などで人とのかかわりが億劫になる、煩わしく感じることもあるでしょう。時には、人間関係に対してネガティブなイメージが先行してしまうかも知れません。ですが、この世の中には誰ひとりとして同じ人はいません。今までの人間関係がよくなかったからといって、これからかかわる人もダメに決まっているとは限らない。さまざまな手段で積極的に人とかかわることを諦めてはいけないということでしょう。
(記事:スタッフ)

この記事をシェアする